第三話: ところで動物学ってどんなこと勉強するの?~タスマニア大学での生活~
第二話では生まれ育った街を離れ、遥か南半球の果てオーストラリアはタスマニア州へと降り立った19歳当時の僕の記憶を辿らせていただきました。
英語力がゴミだった僕の語学学校の生活はこれといって特筆すべき爆笑エピソードもないのですっ飛ばし、第三話であるこの記事はタスマニア大学の動物学科のシステムや概要をワタクシ独自の視点でまとめてみようかなと思います。
あ、でも地の果てすぎるタスマニアには日本人が全然いないので英語を学ぶには最適な場所ですよ。
というわけで、第三話ッ!Here We Go!! (マリオカート風に)
タスマニア大学・理学部・動物学科!いよいよ始まるッ!
その実態とは!
はいッ!というわけでね、ようやくここまで来ました!
このまま大学に入らず有耶無耶にシリーズが終了するんじゃないかとヒヤヒヤしていた方もいたでしょう。
まだまだこのシリーズはこれからです。ちゃんと書きます。
僕がタスマニア大学で専攻していた動物学科は基本的に1年に8科目(前期後期4科目ずつ)をとり、24教科をパスできれば卒業できます。
つまり学部は3年間です。
きっと日本の大学と比べると、
「ハァ?必要単位めっちゃ少なくね?しかも3年?チョロゲーかよォ~!」
って思う方もいると思います。
これがね、正直言ってめちゃくちゃツラかったんすよォ↷
一週間の授業の流れとしては、普通の座学(レクチャー)が1科目につき50分× 3。
それに加えPracticalという、実習とでも呼ぶべきでしょうか、野外に出て何かを観察したり、生き物を実際に解剖してみたり、ってなことを週に一度4時間といった感じで構成されています。
そしてイースターなどのミッドセメスターブレイク(一週間程の授業お休み期間)には国立公園内のジャングルの中や無人島でキャンプを張りながら動物を観察したりします。
しかも、そのブレイク中はだいたいえげつない量のエッセイやレポートなどの課題が出されるため、無人島にパソコンを持参し課題をこなすという末代まで語り継ぎたいような経験もしました。
なので「キャンプだワーイ!キャピ☆」みたいな気分にはあんまりなりません。(笑)
ただ、もちろんテント周辺を常に無数のウォンバットやワラビーが徘徊し、ビーチに行けばペンギンやオットセイと遭遇できるこの無人島でのキャンプは本当に何事にも代えがたい非常に思い出深い貴重な経験でした。
なのでやっぱり改めて末代まで語り継いでいこうと思います。
僕は真っ暗のシャワー室でスッポンポンのところにポッサムが入ってきて肝を冷やしたし、友人はタスマニアデビルに貴重な食糧であるソーセージをテントから盗まれてました。(カオス)
うーん、末代まd…(以下省略)
このフィールドワークについてはまた別記事で詳しく書こうと思います。
そして山あり谷あり波乱万丈の約3か月間のセメスターの締めくくりとして一教科につき3時間の試験が待ち構えています。
そこから結果発表までの約2週間、言われもない緊張感と恐怖に苛まれながら「Pass」という文字をひたすら祈りながら過ごすのです。。。
一口に「動物学」と言っても、本当に多くのことを広ーくそして深ーく学びました。
その幅は哺乳類のみにならず、昆虫、魚類、爬虫類、両生類、鳥類、そして植物までも網羅しており、そしてそれら全ての体の機能、進化、行動、分類など、ゴリゴリに掘り下げていくというなんとも頭のおかしな学問なのです。
大きく言ってしまえば、人間以外の全ての生き物は僕の専攻になっちゃいます。(クレイジー)
僕が3年間の学部生活で学んだことの中で1番感動したことのひとつが「脊椎動物の心臓の進化」です。
水中から重力と闘うためにより多くのエネルギーを要する陸上生活へ、そして変温性から体内発熱のためにより多くのエネルギーを要する恒温性へと適応していくために心臓が複雑化していく様子はあまりにも美しく感動を覚えざるを得ませんでした。
うーん、これに共感してくれる人どれぐらいいるんだろう。。。(笑)
一応「脊椎動物の心臓の進化」について詳しく知りたい人はこちらの論文をどうぞ。
これ見る人いんのかな。。。(笑)
まぁとにかく!無類の動物好きの僕には、誰かに話したくなるような雑学が盛りだくさんのタスマニア大学での授業が最高にエキサイティングだったのです。
はいッ!というわけで!第三話ではタスマニア大学で動物学を専攻するとはどんなことなのかをかなりザックリとお送りしました!
でも動物学をこれから学びたいと思ってる人にとってはなかなか面白い記事だったんじゃないかなと思っております!(自惚れ)
そして第四話以降からはこの波乱万丈奇想天外奇々怪々な僕のタスマニア大学での学部生活の記憶を更に掘り起こし、そこから面白かったことと僕の書きたいことをハイライトでお送りさせていただこうと、そういった趣向でェございます。
読んでくれてありがとう!
それでは第四話でまた皆さんにお会いできるのを楽しみにしております。