とあるウォンバット研究者の数奇な人生

とあるウォンバット研究者の数奇な人生

オーストラリアでウォンバットの病気の研究をするというあまりにも数奇な人生を選んだ日本人のお話。

最終話: ところで動物学ってどんなこと勉強するの?~タスマニア大学での生活~

皆んと楽しく振り返ってまいりました、僕のタスマニア大学動物学シリーズ。

名残惜しいですが、本記事で最終話となってしまいます。(ヤメナイデクレー!モットツヅケテクレー!)

ご声援ありがとうございます。

 

ただまぁこのシリーズが終わるだけなんでね。

また他のことについて相も変わらずつらつらと書いていく予定なので、お付き合いいただけると幸いです。

 

連載最終話の本記事のテーマは最終話らしく、

さらば!俺の学部生活!タスマニア大学よ永遠に!

です。

 

かっこいいタイトルですねぇ(笑)

本当は大髭書体とかで書きたいんですけどねぇ。

 

 

とにかく、最終話!Here We Go!!

 

1.3年間おつかれ!学部生活ついに終了!

「人生最後の試験を終えたぞッ!!!」

試験会場を出た瞬間にそう叫びました。

3年間通してずっと大嫌いだった試験。幾千もの汗と涙を流した試験。

それを終えた時の気持ち、それは。。。

 

 

あんま覚えてないwww

 

 

 

覚えてないんですよねぇ。

 

とりあえず当日は極度の疲労と寝不足と切れた緊張の糸のせいで、早歩きで家に帰ってテキトーにパン食って泥のように寝ました。

だいたい試験が終わったからと言って卒業が確定しているわけでもなく、いつものように結果発表の日まで「あれェ、あそこの答えミスったかなぁ。。。」とかもう悔やんだって後の祭りすぎることを考えながら過ごすのです。

 

読んでくれてる人は「いやもっと達成感!そういうのないの!?」とか「友とアツい抱擁を交わしたりしないの!?」って思っている方もたくさんいらっしゃるでしょうが、僕の場合はだいたいこんなもんです。

割と地味な性格なんですねぇ(笑)

 

結発表の日はさすがにソワソワしました。

「再試か、はたまた最後の最後で落第か。いやそれだけは絶対避けたい。」

というウルトラスーパーネガティブ思考で結果を待っていましたが、ちゃんと頑張った甲斐もあり、無事に3年間一単位も落とさずに卒業できるということに相成りました。

 

それが11月の中旬、タスマニアの春の終わり頃のことでした。

 

そこから卒業式までの1ヶ月間がタスマニアに来て一番楽しい時間だったかもしれません。

 

大学の友達とカフェに行ったり、ハイキングに行ったり、ホームパーティをしたり。

はたまた一人で海辺で本を読んだり、疲れてもいないのに昼まで寝てみたり。

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タスマニアに来る前にインターネットで見た「留学生活」が海外生活4年目にして初めてそこにはありました。

 

 

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11月中旬には高校時代の友達がタスマニアまで遊びに来てくれ、世界遺産であるクレイドル・マウンテンを一緒に登頂したりしました。

 

いやァ~、

楽しいですねぇ!非常に!

 

こうして僕は、あまりにも平凡で穏やかなタスマニアでの生活を初めて味わいながら、卒業式の日を迎えるのでした。

 

 

 

2.卒業式

海外の大学の卒業式、皆さんどんなイメージをお持ちですかね。

 

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だいたいこんな感じを想像していただけているんではないでしょうか。

人種や国籍を超えたアツい友情と、楽しいキャンパスライフを振り返りながら、友の新たな門出をみんなで祝う。

それが卒業式ってモンだと思いますよね。

僕もそう思います。

 

 

実際はこちら。

 

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お、意外と楽しそうじゃーん!

 

でもね、これはオーストラリアがそうなのか、僕の大学がそうなのか、ただただ僕の友達がそうなのか、良く分かんないですけど、

 

卒業式に知ってる人が全然いないwww

 

たぶん日本だったら、みんな19歳で入学して、そりゃ休学したり、中退する人もいると思うんですけど、だいたいみんな22歳で一緒に卒業するじゃないですか。

 

でも、オーストラリアだと、普通に19歳で学部入学する人もいれば、60歳で入学する人もいるし、子持ちの人もいるし、海外から17歳とかで飛び級で入学する人もいるんすよ。

しかもしかも、途中で2年ぐらい旅に出ちゃう人もいれば、専攻を変える人もいるし、パートタイムで3年間のコースを6年間かけてゆっくりやる人もいる。

というわけで、スタート時期も終了時期もみんなバラバラすぎるという事態が発生し、

その結果、

 

卒業式に知ってる人が全然いないwww

 

になるわけです。。。

あと、シンプルに卒業式に興味がない友達も結構いましたね。はい。

 

3年間本当に多くのこと学び、他では経験できないようなことをこれでもかってぐらい経験させてくれたこのタスマニア大学理学部動物学科。

自ら選んだこの道を、常に「俺ならできる」と自己中に突き進んできましたが、それはつよがりで、本当は多くの人たちに途轍もなくお世話になりながら、頼りながら、そして迷惑を掛けながら来た道でした。

親や友達やホストファミリーへの感謝の気持ちは感謝してもしきれないぐらいありますが、キャラじゃないのでここには書きません。

 

 

でも日本から遥か遠く離れたこのタスマニアで、自分の大好きなことにこんなに夢中になって勉強できてよかった。勉強させてもらえてよかった。

あれからしばらく経った今、改めてそう思います。

 

 

それでは、僕の汗と涙の学部生活3年間を締めくくるべく、僕が卒業式で放った一言でお別れです。

 

「I fucking nailed it. Zoology was too easy.」

「やったった。動物学なんて超簡単だったぜ。」

 

 

 

 

完。