とあるウォンバット研究者の数奇な人生

とあるウォンバット研究者の数奇な人生

オーストラリアでウォンバットの病気の研究をするというあまりにも数奇な人生を選んだ日本人のお話。

ウォンバットという生き物 (後編)

 

さぁ、前編ではウォンバットはコアラやカンガルーと同じ有袋類の仲間であることと、「そんなに掘る?」ってぐらい穴掘りをすることに焦点を当ててみました。

後編の内容はこちら!

  • ウォンバットの最大の武器
  • なぜそんなに四角い?ウォンバットのフンの謎。

の2本立てです!

それではどうぞ!

 

  • ウォンバットの最大の武器

なんだと思います?

穴掘りのための鋭いかぎ爪?大きな体?鎧のような脂肪と筋肉?

正解は、、、

「おしり」です。

もう一度言います。

「お、し、り!」(大声)

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ウォンバットのおしり、触ったことある人は分かるかと思いますが、メチャクチャ硬いです。ウォンバットのおしり触ったことがない人で、ウォンバットのおしりを触ったことがある人が周りにいたら聞いてみてください?「そんなに硬いの?」と。

え?身近にそんな人いるわけないだろって?

じゃじゃじゃあ、僕がお教えいたしましょう!

ズバリ!どれぐらい硬いかと言うと、鉄とまでは言わないけどかなりしっかりしたテーブルぐらいには硬いです!(結局分かりづらい例え)

例えば天敵のディンゴやタスマニアデビルの牙なんてもう屁でもありません。

何故かって言うと、厚さ6㎝にもなる軟骨のような物で覆われているんですね。おしりが。

しかもおしりに神経があまり通ってないのでそんなに痛くもありません。ちょっと毛がハゲるぐらいで済みます。

まぁね、おしりが硬いぐらいなら、「あら、おしりなの?武器という割には可愛いわねぇ♡」と思う人もいらっしゃるでしょう。

だがしかしBUT!!

おしりを使った敵の倒し方が、あまりにも、あまりにも、、、

エグすぎるんです。。。

例えば天敵であるタスマニアデビルがウォンバットをエサにするために巣穴に入ってきます。

このように敵が迫ってくると、ウォンバットはお尻をふたのように使い巣穴の入口を塞ぎます。

それでタスマニアデビルが諦めればいいのですが、諦めない場合は体勢を低くしてタスマニアデビルを背中の方へ誘います。

そしておしりの上の方に来たタスマニアデビルの頭をその硬いおしりを使い巣穴の天井に向けてぶつけ、頭蓋骨を粉砕するのです。。。怖い。。。(ドン引き)

実際にたまに頭蓋骨を砕かれたタスマニアデビルの死体がウォンバットの巣穴の前で見つかることもあります。

なので、皆さんに覚えてほしいのが、ウォンバットの巣穴を見つけても絶対に腕を突っ込んではいけないということです。

マジで、腕がへし折られます。。。

 

  • なぜそんなに四角い?ウォンバットのフンの謎。

2019年のイグノーベル賞を「なぜ、そしてどうやってウォンバットは四角いフンを作るのか」という研究が受賞しました。

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見てくださいこれ。

めちゃくちゃ四角いでしょう?

でもこれちゃんと理由があるんです。

ウォンバットは群れでは行動せず、基本的には一人で気ままに生きています。つまり人付き合い、というかウォンバット付き合いがとても悪いんですね。

「なんとかして他のウォンバットに邪魔されずに生きられんものか」と考えた末に思い付いたのがこの四角いフンを使って縄張りをアピールすることです。

オーストラリアでハイキングに行くと分かりますが、ウォンバットのフンって本当に写真みたいに何かの上に置いてあることが多いんです。

ただ普通の丸いフンだと風などで転がっていってしまう。転がらないためにはどうすべきか、じゃあ四角いフンをしましょうという進化をしたわけですね。

うーん、斬新な発想。(笑)

なのでこの四角いフン、よく巣穴の出入口とかにもよく置いてあります。

分かりやすく言えば表札替わりですね。

「ここは僕の巣なので入らないでください。ほら、ちゃんと見て四角いフン!」

ということです。

 

どうでしたか?

もうウォンバットのことを知ってくれている人たちにはいい復習になっていたらいいなぁと思うし、初めて知った人たちには興味を持ってもらうきっかけになっていたら嬉しく思います。

そんな不思議な動物ウォンバットは今大変な病気で数が減っています。

その病気についてはまた長くなりそうなので別記事で!

 

読んでくれてありがとう!次回もこうご期待!